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投稿日:2017年11月17日更新日:2019年01月15日

【評価・レビュー】グランツーリスモSPORTがクソゲー扱いされる8つの理由、私がハマった6つの理由

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車好きの皆が発売を待ち望んだGTSport(グランツーリスモSPORT)が遂に発売されたわけですが、Amazonのレビューを見ると低評価の嵐で見るも無残な状態ですね…(笑)

こういう結果になってしまったのは『ユーザーの期待を裏切るゲーム内容』だったからでしょう。実際、私も購入して数日間は星2つぐらいの評価でした。けど、気付けば時間を忘れるぐらい遊んでいたんですよね…(笑)

要するに「期待していたものとは違ったけど、遊んでいるうちにハマってしまう」それがGTSportなんです。

というわけで今回は、GTSportが酷評されクソゲー扱いされた理由と、なぜ私がこれほどまでにハマってしまったのかを説明していきます。

GTSportがクソゲー扱いされる8つの理由

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1. 収録車種が少ない

GTシリーズと言えば車種の多さが魅力の一つでした。しかし、GTSportは発売時点では162車種と他のナンバリングタイトルと比較すると大分少ない印象です。しかも、この162車種というのも細かいバージョン違いを含めた数なので、全く異なる車種で言うならこの半数以下しか収録されていないのです。

少ないなりにも名車が揃っているなら良いのですが、ここ数年で発売された新しい車やレース車両ぐらいしか選べないので、多くの人が「乗りたい車が無い」という現象に遭遇することになります…。

ただでさえ登場車種が少ないと言うのに、ビジョン・グランツーリスモ(VGT)と言う、グランツーリスモの世界内でのコンセプトカーが一定数を占めているんですよね。個人的には「そういうのはリッジレーサーでやれ!」というのが率直な感想です。

2. パーツ購入(改造)できない

GTSportでも従来作品の様にレースに勝利することでクレジット(賞金)が手に入るのですが、使い道は『乗りたくもない車の購入』だけしかありません。パーツを購入して改造する事は出来ないので、従来シリーズのように少しずつアップグレードしていく達成感は一切無いんです。

ただ、スプリングレートやキャンバー角度などのカスタマイズは今まで通り可能です。要するに『最初からフルカスタマイズ出来る状態』になっているんですよね。

3. コースが少ない

収録コースは40コース17ロケーション。どうしても物足りなさを感じますね。

個人的にはシリーズお馴染みのグランバレー・スピードウェイやラグナ・セカが収録されていないのが残念でした。あと、東京の青山が舞台の東京・ルート246も遊びたかった。お馴染みのコースがPS4クオリティで再現されるのを期待していた人って多いと思うんですよね。

グランツーリスモ7が発売される際には、東京・ルート246のような日本を舞台にしたシティーコースを充実させて欲しいですね。地方の国道や県道が舞台になったご当地コースが収録されたら、歓喜するファンは多いと思います。

4. 天候変化が無い

発売時点では天候変化は実装されていないようです。最近のレースゲームでは天候変化の採用が当たり前になっているので、それが無いのは残念ですね。ただ、ウェットタイヤが選べるようになっているので、アップデートで対応するのかも知れません。また、時間経過も前作みたいなリアルタイムな変化ではなく、最初に選択する方式になっています。

前作で出来ていた事が、最新作では出来なくなっているのはユーザーからしたらガッカリですよね。

5. スケープス(フォトモード)がイマイチ

グランツーリスモ4から導入されたフォトモードはGTSportにも採用されていて、レースのリプレイ中に好きなアングルから撮影するモードと、『スケープス』と呼ばれる写真の中に車を配置して撮影するモードがあります。一応、後者のスケープスが本作の売りの一つだと思うんですが、非常にリアルな写真が撮影出来るものの、カメラアングルを変更出来ないので、写真を撮る楽しみは薄いと感じました。

そして、本来フォトモードって「愛着のある車を撮影する為のもの」だと思うんですが、馴染みの薄い最新の車やレースカーだったり、架空の車しか選べないので、撮影していて楽しくないんですよね。

6. グランツーリスモモードが無い

今まではグランツーリスモモード(GTライフ、キャリアモード)と呼ばれる、『レースドライバー生活の疑似体験』を堪能する為のモードがあったわけですが、本作にはありません。

一応、従来のライセンス試験にあたるドライビングスクールやミッションチャレンジと言ったモードがありますが、これ単体で遊んでもイマイチ楽しくないんですよね。従来のライセンス試験は「各レースに出場する」という目的があったので楽しかったんですが、それが無いとただの作業でしかないのです。

7. VR対応がオマケ程度だった

GTSport発売前はVR対応を大々的にアピールしていました。これを期待してPSVRを購入したという人も多いはずです。

けど、実際はオマケ程度で、レースも出来ず、ただひたすら走るだけです。大々的にアピールしていたという事は、本当はもっと充実させるつもりだったのかも知れませんね。

8. 『GTSport』ではなく『グランツーリスモ7』の発売を期待していた

GTSportがクソゲー扱いされる理由を一言でまとめると、購入者は『GTSport』ではなく『グランツーリスモ7(GT7)』の発売を期待していたからなんですよね。みんなが求めているのは、今までの様に、ライセンスを取得して、下位のレースから地道に勝ち進んで、賞金を貯めて新車や中古車を買ったり、愛車をグレードアップしたりしたかったんです。

でも実際のところ、GTSportはみんなが望むモノとはかけ離れた作品だったんです。カーラインナップはここ数年で発売された新車やレースカー、そして、ビジョン・グランツーリスモと呼ばれるゲームオリジナルのコンセプトカーぐらいなので、あまり愛着が沸かないのです。その愛着の沸かない車に乗って、ひたすらオンラインレースを繰り返すのがGTSportの基本的な遊び方となるわけです。これでは従来のファンに「裏切られた!」と思われても仕方が無いと思います。

私がGTSportにハマってしまった6つの理由

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1. フレンドがいなくてもオンラインプレイで熱くなれる!

私は基本的にオンライン対戦とかやらずに、黙々と一人で攻略していくのが好きなので、今回のGTSportもそのつもりだったんですよね。しかし、購入してから知った『グランツーリスモモードが無い』という事実。だから、購入してしばらくの間はクソゲーだと思っていたんですよね。

でも、「せっかくだからオンライン対戦もやってみよう」という事で、日替わりで内容が変わるデイリーレースを遊んでみたらドハマりしました(笑) 。デイリーレースでは自動でマッチングするので、フレンドがいなくても普通に楽しめるんですよね。

CPU対戦やタイムトライアルとは異なり、対人戦は常にプレイヤーの行動パターンが違うので毎回新鮮な気持ちで遊べるのが楽しいです。コミュニケーションを取る必要も無いのでコミュ症の人でも楽しく遊べますよ。

2. 自分のランク、マナーと同レベルの人とマッチングするので常に接戦!

デイリーレースを始めとする、公式が開催するイベントレースでは、自身のDR(ドライバーレーティング)とSR(スポーツマンシップレーティング)が近い相手と自動的にマッチングするので、常に接戦が楽しめるのは良いアイデアだと思いました。

ちなみにDRはイベントレースの成績(タイム)で上下し、SRは接触などのマナーで上下します。つまり、自分が良い成績を残したり、マナーの良い走りをしていれば、マッチングする相手もそういった人になるんです。

結構オンラインゲームってマナーの悪いプレイヤーがいたりするので、こういったアイデアは他のゲームにも採用されて欲しいですね。

3. レースカー中心のラインナップなので迫力のバトルが楽しめる!

収録車種がレースカーばかりなのは欠点でもありますが、長所でもあると思うんです。レースカーばかりなので、必然的に迫力のあるレースが楽しめるんです。

しかも、レースカーは性能が良いので、意外に初心者でも扱いやすいんですよね。レースカーを運転した後に市販車でレースすると、レースカーの快適さが身に染みますよ(笑)

また、これまでのシリーズでは不評だったサウンドが大分良くなったと思います。特にレースカーが集まると、エキゾーストノイズがこだまするので臨場感がヤバいですよ!

4. リプレイのクオリティはレースゲーム最高レベル

20年前に初代グランツーリスモが発売されてまず思ったのが、リプレイのクオリティの高さなんですよね。当時のゲームはグラフィックこそチープでしたが、リプレイのカメラワークのセンスは神がかっていました。

そして、今回発売されたGTSportにもリプレイのクオリティは継承されています。他のレースゲームと比較してもリプレイの見せ方の上手さはGTSportがダントツだと思います。このまま自動車のCMに使えそうなくらいカッコ良く見えるんですよね。全体的にヘッドライトやテールランプといったライティングのクオリティが素晴らしいと思いました。

車好きって走るだけじゃなくて、見た目にもこだわるから、車を格好良く映してくれるリプレイだとテンション上がるんですよね。いくつか動画を紹介するので是非ご覧になってみてください!

5. 遊びとしてのレースではなく、スポーツとしてのレースが楽しめる!

GTSportはその名の通り『スポーツ』としてのレースなんです。スポーツには厳格なルールがあったり、スポーツマンシップが求められます。

つまり、GTSportはマリオカートみたいに「速く走る為には手段を選ばない」というレースではなく、「ただ速く走るだけでなく、相手に気を配ったスマートな走り」が求められるレースなんです。

接触はしなくても、後続車に抜かれそうになった時に「抜かせまい」とブロックしたり、うっかり接触して相手をコースアウトさせて、そのまま置き去りにしてしまう人は多いと思います。実はそれはマナー違反なんです。明らかに速度差がある時はコース脇に寄って抜かせてあげたり、接触して相手をコースアウトさせてしまった場合は自主的に自分も減速するなどの対応を取るのがスポーツマンシップなんです。

「ゲームなんだからルールとかマナーとかどうでもいい」と思う人もいるかも知れませんが、「相手に配慮しつつも、速さを追求する」という独自の快感があるんですよね。言い換えれば、正々堂々と戦って勝ち取った勝利の方が何倍も価値があるということです。

6. 慣れればパッドコントローラーでも十分に楽しい!

GTSportを本格的に楽しむのであれば、フォースフィードバックに対応した本格的なハンドルコントローラーが必要になりますが、PS4対応のものだと最低でも4万円前後するので、ガチ勢でもない限り、なかなか購入に踏み切れないと思います(私はPS3のグランツーリスモ5と同時にG25という4万円前後のハンコンを買いましたが、残念ながらGTSportには対応してませんでした…涙)。

というわけで、私を含め多くの人は標準のパッドコントローラーでプレイすると思うんですが、これでも意外と十分楽しめます。

ただ、ハンドルと違いスティックだと可動域が狭く操作がシビアになるので慣れが必要です。特に、コース幅が狭いコースをグリップの高いレース車両で走ると壁に接触しやすいですね。また、コーナーでライバルと競り合う時など、細かいハンドリングが難しいので接触して迷惑をかけてしまう確率も高めです…。

けど、良い点もあります。スティックの可動域の狭さを利用して、ハンドルでは不可能なレベルの素早い切り返しが可能です。なので、極めればパッドコントローラーの方が速いタイムが出るかも知れません。

頻繁に無料アップデートを実施して神ゲーに進化!

GTSportが発売された1年が経過しましたが、かなりいい感じにアップデートされているようですね。しかも無料で!

当初は「シングルプレイ要素が少なすぎる」という理由で不評でしたが、従来のGTファンが待ち望んだシングルプレイモード『GTリーグ』が追加実装されました。これは過去作品にも存在した『サンデーカップ』や『FRチャレンジ』といった一人でやり込むモードです。

この他にも不足していた車種やコースも色々と追加されているのでボリューム感はかなり増したと思います。

また、オンラインマルチプレイでのルールやペナルティー判定なども改善されているので、イイ感じにライバルと競い合うことが出来るようになりましたね。

グランツーリスモSPORTの得点

86 / 100

※この得点はどのくらいオススメなのかを表すものです。グラフィックやサウンドがイマイチでもそれを上回る魅力があれば高得点になります。

項目別評価

グラフィックス ☆☆☆☆☆
文句無しに美しい!特にライティングのクオリティは他のレースゲームよりもワンランク上と言った感じで、実写っぽさが上手く表現されていますね。そしてリプレイのセンスは圧巻!
サウンド ☆☆☆☆☆
今まではあまり評判が良くなかったサウンド面でも大幅にパワーアップした印象です。特にリプレイ時の複数の車のサウンドが反響する感じが気持ちを高揚させてくれますね。
熱中度 ☆☆☆☆☆
奥深いゲーム性なので、トライ&エラーを繰り返しテクニックを磨き、タイムを縮めていくのに没頭できます。そして、自分と同レベルのプレイヤーとの接戦は時間を忘れプレイしてしまうぐらい中毒性が高いです。
ボリューム ☆☆☆☆★
発売当初はコンテンツ不足を問題視されていたが、度重なるアップデートにより大幅に改善! ナンバリングタイトルほどでは無いものの十分遊べるボリュームに成長。
遊びやすさ ☆☆☆☆★
大きな不満はないもののレース前のローディングが長めであることと、PS3時代のハンドルコントローラーに対応していないのが難点(4万円もするものを買い替えるのは躊躇する)。

グランツーリスモSPORTはこんな人にオススメ

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マリオカートやニードフォースピードの様な遊びのレースではなく、実際にプロのレーサーがやっている様な『スポーツとしてのレース』を楽しみたい人にオススメです。

スポーツには厳しいルールがあり、違反すればペナルティを受けます(現実なら死亡事故にも繋がるわけです)。そうならない様に、ただ速く走るだけではなく、ライバルの動きを観察しブレーキのタイミングや走行ラインを読んで、接触しない様に安全に走る必要があるわけです。

「ルールなんて面倒臭い」と思う人や、従来作品みたいな内容を期待する人はGTSportは向きません。逆に、「スポーツマンシップに則ったスマートなバトルがしたい!」という人は本当にオススメですよ!

発売してから1年経っても定期的にコンテンツが追加されイイ感じに良ゲーに育ってきているので、グランツーリスモ7が発売されるまでは楽しめるゲームとなっています(そもそも、PS4でレースゲームやるならGTSport一択だと思います。プレイ人口的に)。興味があれば是非遊んでみてくださいね。

そして、予算に余裕があるならフォースフィードバック機能が搭載されたハンドルコントローラーでのプレイをオススメします(路面の感触などがフィードバックされるので、より強く現実感を感じられますよ)。

↓本体同梱版リミテッドエディションも発売中です。これからPS4を購入しようと考えている人やコレクターにはオススメかも。

↓GTSport公式ハンドルコントローラー『T300RS』。アクセル、ブレーキ、クラッチの3ペダル採用の本格派。なかなか良いお値段ですが、リアリティを追及したい人には必須ですよ。材質にもこだわっているので商品重量は10kgもあります(笑)

↓GTSport公式ハンドルコントローラー『T-GT』。T300RSの上位版ということもあって値段がぶっ飛んでます。『T-DFB』と呼ばれる技術を導入したことで、サスペンションの動きや路面の感触をより正確に感じられるので、「本物を操っている感」は凄まじいはずです。ただ、消費電力も最大400Wと馬鹿高いので注意!

↓T150はアクセルとブレーキの2ペダル仕様。それ以外はT300RSと基本同じなので、クラッチにこだわりが無ければこれもオススメ。

↓上で紹介したT300RS、T-GT、T150のシフトレバーは別売りです。パドルシフトじゃなくてシフトレバーでギアチェンジしたいって人は必須です。

↓「フォースフィードバック機能なんていらない、安さ重視で!」って人はホリのRacing Wheelを買いましょう。フォースフィードバックは得られないものの、振動機能によりそれなりにリアリティを感じらるとAmazonの評価も高めですね。

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